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今年役にたった中国語学習書籍

今年も、仕事が忙しいながらも中国語の勉強を続けてきました。

日本で売られている中国語の教材は、中国で売られているものに比べると体系的なものが少なく、実践的なものも少なく、隣国の大国の言語学習環境としてはちょっと心もとない状況です。

勿論、その中で良書と言える本も多くあります。中級者向けの書籍として、今年巡りあった本の中で良かったものをいくつかピックアップしてみます。

 

街なかの中国語 

街なかの中国語―耳をすませてリスニングチャレンジ

街なかの中国語―耳をすませてリスニングチャレンジ

 
街なかの中国語〈Part2〉インタビュー・テレビ番組のリスニングにチャレンジ!

街なかの中国語〈Part2〉インタビュー・テレビ番組のリスニングにチャレンジ!

 

基本的にはヒアリング能力強化向けの本です。

こういう本ではたいていスキット音源が付属していますが、普通はスタジオなどの録音環境が整った環境で非常に音質もクリアで、発音もはっきりした音声で録音されている事が多いです。
ただしこの本ではその逆で、時には町中の雑踏の中、雑音がけたたましく響いていたり、時には不明瞭な発音で早口でまくしたてたり、非ネイティブには聞き取りづらい音声が録音されています。

実際のところ、僕も、TVやラジオのアナウンサーの話す中国語は聞き取れるけれど、現地の人の早口で発音も曖昧な中国語はなかなか一回では聞き取れない、なんて事が良く有ります。この本に収録されているような聞き取りづらい中国語が、本当の意味で生の中国語に近く、そういう意味でリスニング教材としては非常に貴重で有益な本です。

多くの言語学習向け書籍は「わかりやすさ」をひとつの売りにすることが多いですが、この本のアプローチはその逆で非常にユニークです。だからこそ良書とも言えます。

誤用から学ぶ中国語

誤用から学ぶ中国語―基礎から応用まで

誤用から学ぶ中国語―基礎から応用まで

 

 中国語の文法をある程度覚えて、実践の中で使ってみても、100%文法的に正しい中国語を話したり書いたりすることはなかなか大変です。「正しい」と「正しくない」の境界が初めのうちはぼんやりしていて、自分としては正しいと思っている文章でも中国の方からすると「很奇怪」な感じになることが多いです。

多くの文法書は「正しい」用法について解説をしますが、この本は「正しくない」用法について解説をしている本です。僕も頻繁にやってしまうような誤用がこの本には沢山列挙されていて、なぜそれが誤りなのか、丁寧に説明をされていて、確かにそれをひとつひとつ直していくと自然な中国語に近づいていきます。

これも多くの文法書とは異なるアプローチをしているという点で、良書と言えると思います。

 

 

個人的には、この2冊が、自分の中国語能力の向上に役にたちました。

ただし、これらの本は中級者以上向けの本で、ある程度基本ができている人が読むことで効果が出る書籍と思います。いきなり背伸びして、これらの本を呼んでも辛いだけだと思うので……まずは基礎を固めた上で、より能力を伸ばす際に有益な本と思います。