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ITエンジニアが中国語を学ぶべき理由

ITエンジニアとしてpriorityが高いのは当然英語ですが、日本に居るエンジニアは可能であれば中国語も勉強しておくと良い、と思ってます。

 

サービス動向の収集

中国のサービスは英語圏のグローバル市場とは異なる独特の進化を遂げています。

great firewallにより中国政府当局がよしとしないサービスはブロックされており、色々不明瞭なルールにより外国企業の参入障壁が高い中、中国国内のサービスは保護された環境の中発展しています。タイムマシン経営的な、海外サービスを模倣したサービスが大量展開されていますが、その中からweibowechatなど突き抜けて独自進化を遂げているサービスも増えてきました。
中国は13億人を超える人口を抱え、中国語話者という意味だとさらに多くのユーザーが対象となるため、例え国内・中国語のみに閉じていてもサービス規模は日本では想像できないくらい巨大なものになっているものもあります。

それらのサービス動向は翻訳されて日本や英語圏のニュースメディアでも報じられるケースもありますが、基本的には中国語圏に目を向ける人が少ないため、情報が圧倒的に足りません。

では、中国語を駆使して、そういう情報をキャッチアップしましょう。という話になります。

 

僕が定期的に見ているのは以下。

TechCrunch 中国

Engadget 中文版

36氪 | 关注互联网创业

TechOrange | 科技報橘

techcrunchとengadgetは有名なブログメディアの中国語版です。下2つの36氪とtechorangeはそれぞれ中国大陸、台湾の、主にベンチャー企業の動向を扱うメディアです。
英語の翻訳記事も当然多いですが、独自記事も多く、日本の同種のメディアよりも非常に記事の数、更新度ともアクティブです。中国国内の記事はこれらのサイトにしか無いものも多いですが、英語圏のニュースの翻訳記事も日本のITメディアは非常に発する情報が少ない事もあり、中国語の記事から英語のサイトに飛んでキャッチアップする、っていう事も僕の中では日常化しています。

 

技術動向の収集

先にも述べましたが、中国は国内だけを対象としても対象となるユーザースケールが非常に巨大なため、成功したサービスは非常に大規模なものになっています。大規模なシステムを支えるためにはそれなりに洗練された技術力が必要なため、彼らの蓄積したノウハウは日本のある程度の規模のサービスに比べて遥かに先を行っている、なんてこともあります。

たとえば新浪微博におけるRedisの使われ方であったり(Redis大数据之路 dtcc-唐福林)、淘宝网におけるHBaseの使われ方であったり(Hbase在淘宝的应用与优化 修改)、これらは大規模サービスにおける使用事例で非常に参考になりますが、多くの資料が中国語で書かれています。これらをキャッチアップするためには、中国語を勉強する必要があります。

 

中国語圏のエンジニアとの交流

まあ、できると良いですね -_-

実際のところ、本当のエリート層はみなアメリカ(シリコンバレー)に行ってしまうので、基本的には英語が出来たほうが良いと思います。

 

能力開発の観点

ITエンジニア、特にプログラマは、脳内にあらゆる情報を貯めこみ、ロジックを考え、アウトプットを出す(≒プログラムを書く)、というプロセスで仕事をする事が多いと思います。即応性が求められるというより、緻密に積み重ねていく作業で、これはある意味バッチ処理的なプロセスですね。

でも、多くの日常生活では即応性が求められます。他人との会話がその際たるものですし、母語以外の外国語を用いて話す時はより難度が高くなります。
外国語の会話レッスンをすると、手元にある材料からいかに最適な情報を素早く返すか、そんな即応性がシビアに求めら、自然とそういう力が身についていきます。

熟考して結果を出す、というのもとても大事な思考プロセスですし、出来る限り素早く最善の結果を出す、というのもとても大事な思考プロセスです。ただエンジニアは前者の能力ばかり発達し、後者は逆に退化している人もよく居たりするので、、、バランスよく能力開発するという意味で語学学習(この場合は会話が望ましい)は良いトレーニングになるんではないかと思います。

まあ、これは中国語に関わらず、ですけれど。