舟を編む
映画の方を観ました。
抜群に面白い映画ではあるのですが、実際の辞書の編纂現場が映画に描かれているような旧態然とした体制だとしたら色々と不安になります。。
端的に言うと、辞書作成は人類の叡智の結集の一つのかたちであるはずなのに、非常に単純作業が多く、かつ労働集約的な作業に見えてしまいました。
数十万もある見出し語のリストと、校正済みの原稿を突き合わせて、漏れがないか確認する、といった作業がまさにその代表で、こういった作業はITの技術によって置き換えが可能であるしそうすべきな気がして。。
同様に、意味がループになるような語が発生し頭を抱える場面がありましたが、ここは最終的には識者の知恵による解決になると思いますが、意味的に相似していたり循環があったりするようなものもIT技術により自動的に抽出できたりするべきな気がします。
また、そもそも、見出し語の選定抽出も、Web上などに広がる言語空間、とくに集合知の情報から自動的に取得するようにしたりとか。
現在のITの技術や、特に自然言語処理関連の技術の水準では、辞書を自動的に作成することはまだまだ難しいと思いますが、それらの技術を上手く活用することで今まで以上に緻密な辞書が出来上がるのであれば、そういった技術との融合というのも面白い分野なのではないかと思ったりしました。