アイ

初恋に捧ぐ



スピッツのカバーで知った口ですが、若干の思い込みの強さや、稚拙さを感じさせる歌詞ながら、一言も無駄がなく、とにかくまっすぐにありったけのメッセージが伝わってくる歌詞とボーカルで、まさに「青春」というのはこういうものだ、と感じさせる楽曲です。

これくらいの水準の楽曲を世に出せるバンドであれば、もっと知名度が高くてしかるべきなのに、この楽曲を生み出した初恋の嵐はまったく世の中に知られてません。

なぜなのか?と思って調べていたら、ファーストアルバムのレコーディング中に、ボーカルの西山達郎氏が急性心不全で逝去され、この楽曲を含めたアルバムが世の中にリリースされた時にはこのバンドは活動を辞めてしまったようです。

その悲劇のストーリーが故に一部界隈では伝説化しているかもしれませんが、そんな事情をまったく知らなかった僕ですらこの曲は純粋に楽曲として感動し、心に残っています。その事が彼らの弔いになるかはわかりませんが、素晴らしい曲を残してくれて、ありがとう。