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味覚とBMI

「日本人の味覚は世界一繊細」と、とあるペットボトルのお茶のCMで流れていましたが、なんでも八丁味噌をかけて味噌風味にしてしまう名古屋人や、なんでもソースとマヨネーズをこれでもかとかけまくり、天ぷらすらソースで食べる大阪人を前に、同じことを言えるのだろうか...と思ったりしてしまう。

とはいえ決して関東の人が味覚が繊細とも思えず、イメージでしか無いのですが。

 

お好み焼きを食べ、たこ焼きを食べ、串かつを食べ、と、炭水化物と塩分と脂質の過剰摂取に見える大阪人は、今のヘルシー食のトレンドと真逆だし、きっと皆太っているのだろう、となんとなく思い込んでしまいます。

しかし、実際に統計資料として出されている県別の平均 BMI の数値を見ていると、決して大阪が全国の中で肥満度が高い、ということもないようです。

図録▽太めな県民、スリムな県民(都道府県別BMI)

長崎や沖縄、という地域が男女とも上位(太め)にランクし、大阪や東京は下位(細め)に位置しています。

 

これは何が理由なのでしょうかね?

経済活動の活発さや経済的な水準の問題なのか(経済が活発なほど商店に多様性が生まれ、飲食産業も多様さが生まれ、結果として多数の選択肢が生まれ栄養のバランスが取れる?)

気候の問題なのか(南は暑すぎて運動をする気になれない)

地形など地勢的な問題なのか(坂が多すぎる街では運動をする気になれない)

食文化の問題なのか(非常にこってりした料理を好む長崎や、米国文化を色濃く反映する沖縄など)

正直、推測しかできません。

 

しかし、あれだけ味が濃くて塩分も脂質も多く、栄養バランス的に首を傾げてしまいそうな大阪文化が、必ずしも統計的には太った人を排出しているわけではないことは、我々の普段の食生活を見直す材料にはなるんじゃないかな、と思います。

粉物をたくさん食べよう、とか、ジャンキーな物を沢山食べても大丈夫、という意味ではなく、たとえばなんとなく「薄い」味付けで野菜を食べていれば健康になれる、健康のためには痩せれば良い、という盲信があるけれど、そういうのに本当に意味があるのか、とか。