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和三盆

中国人の知り合いに、「京都の和菓子の多くには「和三盆」という砂糖が使われているんですよ」という話をしたら、「和三盆」という単語が全く砂糖を連想させない奇妙な名前だと疑問をぶつけられました。「和」まではなんとなくわかるが、「三盆」って何?と。

たしかになぜ砂糖の名前に「和三盆」と名付けられたのか、日本人の大半の人は知らないような気がしますしもちろん僕も知りません。

wikipediaを見ると

和三盆 - Wikipedia

三盆の名は、「盆の上で砂糖を三度「研ぐ」」という日本で工夫された独自の精糖工程から来たもので、高級砂糖を意味する。

とのことで、その製造工程から名前がつけられた、との説が採用されています。

ただこの辺は諸説あるのか、和三盆の中でも有名な「阿波和三盆糖」を製造している岡田製糖所のホームページを見ると

阿波和三盆糖 名前の由来|岡田製糖所

元々は「三盆糖」と呼ばれていました。この「三盆」の由来は各説あってはっきりしません。三盆糖の出荷港が香川の三本松であったからと言う説や、扱う中国の役人が三品の位であったからとかの説もあります。
しかし中でも一番もっともらしいのが、「盆の上で三回研ぐ」と言う理由によるものでしょう。精製の技法が広まり三盆糖としての製造が始まったおり、最初は専用の研ぎ台は無く、手元にあった盆の上で研いだと言います。また白い砂糖の無かった当時、三回ほど研いだら概ね精製された砂糖として目され出荷した様です。

白い砂糖として名声を博した三盆糖なので、輸入精製された真っ白な砂糖を売る場合、白いと言う意味で「三盆白」と言う名前が付けられることが多くありました。それで国内糖で有ることを明確にするために「和」を付け、「和三盆糖」としました。

と、ありました。

そして、「三回研ぐ」という行為が、日本ならではの製法で白い精錬された砂糖を作り出すために必要な行為であることがこの文章で理解でき、その白さのもつ価値というものもおぼろげながら理解できました。