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知性とは何か

 

知性とは何か(祥伝社新書)

知性とは何か(祥伝社新書)

 

 この人の獰猛なまでの多作っぷりは素直に凄いなと思います。

この本は、最近世の中で散見されるようになった「反知性主義」に基づく現象を取り上げ、その上で人間がいかに知性に立脚した生き方をすべきか、的な事が書かれている本です。

ただしこの本で述べられている「反知性主義」という単語は、一般的な「Anti-intellectualism」の概念とは少し離れ、以下のように定義されています。

「実証性と客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度を表す」

 

ちょっと書籍としては具体的な「反知性主義」的な事象に対する反証が多すぎて、個別最適化されているキライがありますが、英語に代表される語学教育についての項などすなおに首肯できる内容も多く含まれていました。

(語学を身につけるには「お金」と「時間」をかけるしかない、という話や、海外でビジネスや政治の世界で通用する英語を身につけるためには今の日本の教育課程で学ぶ語彙数が少なすぎる、という話とか)

しかし体系的に「知性」について理解しようとした場合、当書籍で述べられているのは「佐藤優節」としか形容できないもので、リファレンスとしての役割も微妙な感じはします。

 

まあ、週刊東洋経済の連載を見ていても、「がっついたビジネスパーソンなら〜」という巻頭語で書きつつも、その内容は外務省時代の経験に範をなすインテリジェンスについての話が大半で、おそらく大半のビジネスパーソンには有益でもないし関係の無いある種我田引水的な話を続ける人ですからね......