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「関ジャム」さだまさし出演回で作られた即興曲

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とりあえず、メモ書きとして。

 

一曲目。ビルの解体映像に寄せて

Fmaj7
止まらないはずの

Cmaj7
僕の夢を

Dmy            G7      Cmaj7
止めるのは 僕自身だろう

Dm          Em           Dm         G7
止まるな 止まるな 止まるな 止まるな

 

二曲目。東南アジアと思われる国の、満員電車の映像に寄せて

G                 Am7
ふるさとは どこですか?

Bm7 E7 Am7 D7
遠い町でしょうか?

G             Am7
遠いのは 距離ですか?
Bm7 E7 Am7 D7

それとも心ですか?
C                            G
生まれた町だけを ふるさとと呼ばない

Am7            Am7/G           D7
今住む町を 何と呼びますか?

 

個人的な感想だと、一曲目の方がいろいろと練り込まれてよくできているなと感じます。

爆破により崩壊していくビルの映像に対して「止まるな」「止まるな」と語りかける。しかしそれは破壊され崩れ行くことに対して「止まるな」と述べているわけではなく、ビルの崩壊が自分自身の夢が壊れていく、自分の夢が止まる、という意味の比喩であり、壊れていくのを必死に止めようとする気持ちとして「止まるな」と語りかける。

この辺の映像と言葉のギャップを巧みに操った言葉の紡ぎ方は、まさに匠の業と言わざるを得ません。

 

二曲目は、曲としての耳障りはこちらの方が良いですが、さだまさしが長年テーマとしてきた「ふるさと」をテーマとし、今までの作品にもあったようなフレーズと歌詞が紡がれています。「〜ですか?」と問いかけを重ねる歌詞の紡ぎ方も良くあるパターンで、「〜ですか?」を重ねるとそれだけで自然に韻が踏めるので手堅い方法ではあります。

そういう意味で安心感があり、逆にチャレンジが足らないとも言えたりするかもしれません。

まあ、即興で10分で作られた曲に対してそこまで注文をつけたり品評をすることに意味があるとも思えないですけど。

とはいえ、番組の中でも皆が関心していた「今住む町を何と呼びますか?」というフレーズは、たしかに心に響くフレーズです。

 

さだまさしの何より凄いところは、もう大御所と呼ばれて差し支えないだけのキャリアを重ねてきているのに、未だに生放送の番組にこだわったり、こういう即興にこだわったり、今その時の実力がシビアに評価されるやり方に体一つで飛び込んでいけるその気持ちの強さだな、と思います。そして大半の大衆を納得させるだけの結果を見せる。

伝説の向こう側に逃げ込むことも可能なのに、いまだにチャレンジ精神を失わず、シビアな環境に身を置く、そんなさだまさしの姿は、とても格好良い。こんな格好良いおじいさんになりたいな、とつくづく感じます。

 

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