アイ

从那以后

以下の衝撃的なドキュメンタリーを見てから、文化大革命について色々調べ始めたのですが、

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最近、2016年、以下のような歌が中国の音楽番組「中国之星」(中国の星。星は日本と同様芸能的な"スター"の意味がある)をきっかけに話題になったのを知りました。

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6人家族だった家族が、文化大革命により、父は吊るし上げられ粛清され、そのことにより一家離散し、母は再婚し別の地に、兄弟は「下放(知識階級が農村などに放追されること。習近平などもこの経験者であるのは有名)」によりばらばらの地に追いやられ、一家が集まることもなく遠く幸せを祈っている。私が歌うのは、両親の歌。「誠実に、善良に、生活を楽しむ」。これは両親が一番好きな歌だった。

というような歌詞の内容でした。

 

もちろん、政治的な責任問題まで踏み込むことは無いのでしょうが、一人の個人としての、その時代を生きた人の感じた痛みを歌い上げ、そのことが多くの人の共感を得たのでしょう。

皆が筆舌しがたい辛さ、人間の愚かさと恐ろしさを感じた出来事について、できるだけ淡々と、叙情的に語る歌、という意味だと、ある意味さだまさしの「広島の空」と親しい世界観の歌なのかな、ということが言えるかもしれません。。

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ある意味ガス抜き、ということなのかもしれないですが、中国の社会でも文化大革命について語られるようになった事は、犠牲になった人へのわずかばかりの弔いになるのではないかと思います。

 

文化大革命だけでなく、天安門事件や、チベットや新居ウイグル地区その他少数民族への大規模なジェノサイド、人権蹂躙などについても、ひろく多くの人の門前で中国人同士が語れるようになる、そんな時代が来るとよいな、と陰ながら祈っています。