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ダイナースプレミアムカードを2年使い続けた結果解約した話

お金周りの話はほとんど書かないのですが、まあ解約してしばらく経つので良いでしょう、ということで。

 

ダイナースカードは知る人ぞ知るという感じのクレジットカードで、一応日本で最初のクレジットカードブランドという事のようです。ロイヤリティの高いユーザーに支えられ、カードの付帯サービスも比較的充実している、どちらかというと高級路線に位置づけられるクレジットカードです。

無名のノーマルカードでも、世間的なクレジットカードブランドの「ゴールドカード」と同等以上のサービスの豊富さを持っています。

www.diners.co.jp

ダイナースプレミアムカードは、プレミアムという名が付けられているように、ダイナースカードの中でもランクの高いカードです。いわゆるブラックカードの一つ。基本的にはダイナースカードを使っている人が所得や使用内容などの一定の条件を満たすとインビテーションが送られてくるようです。

www.diners.co.jp

 ちなみの、ノーマルなダイナースカードが年会費22000円、プレミアムカードの年会費は130000円です(ともに税抜き)。

加入した理由

ノリです。

もともとダイナースユーザーだったところ、インビテーションが送られてきたのでプレミアムカードに変更しました。

年会費が高いカードに対する憧れも特になかったのですが、「目の前に選択肢が有った時、面倒くさそうだな、と思う方を選ぶ」のが私の身上なので、こういうブラックカードを所持することで生活がどのように変わるのかを試してみたかった、というのが動機です。

 

年会費が高いカードに意味はあるのか

クレジットカードとしての機能にそれほど大差が無いのだから、年会費が高いカードを所持するのは無駄だ、という人もよく居ます。

人により価値観が異なるので一概に言えませんが、個人的には所有する価値が「ある」と思います。

ダイナースプレミアムカードには公式に謳っている様々な特典がありますが、意外と「裏」特典的なものがお店やサービスによっては受けることができます。その恩恵を受けたため、高い年会費の元は少なくとも取れたな、というのが利用してみた実感です。

 

裏?も表も含めて、個人的に良かったなと思ったのは以下。

乗馬クラブクレインの優待

公式にも、プレミアムカードが提供している優待として「全国のクレインに年間4回体験乗馬できる」というものがあります。

それ以外に、クレインの中でも場所によるかもしれませんし、常にというわけでも無いかもしれませんがが「体験乗馬を返上していただければ、入会金等々格安にサービスします」と計らいを受けることができる事も稀にあるようです。

私はその幸運に恵まれ、カタログ価格から比べるとかなり安く入会することができました。これだけで年会費の大半が元が取れました。乗馬に興味が無かったり、入会の意思が無い人にはどうでも良い事ではありますが、僕はたまたま恩恵を受けました。

ホテルのアップグレード

たとえばホテルニューオータニは常にベストレートで宿泊できますし、僕は100%の確率でお部屋のアップグレードをしていただきました。高いホテルよりも東横インの方が個人的には好きですが、やむを得ず宿泊した際に計らいを受けることができるとそれなりに嬉しいものです。

公衆Wifi接続サービス

これは公式にアナウンスされているのを見たことが無いですが、一時期、docomoやwi2などの公衆Wifi接続サービスに無料で接続できるバウチャーがとある方法で提供されていた事があります。毎月正規で契約すると1000円前後はかかるため、これが無償で提供されるのは結構美味しかったです。

なお、現在はこのバウチャーは提供されているようには見えません。

エグゼクティブダイニング

ダイナースカードの代表的な特典で、優待対象のレストランのコースを2名以上で予約すると、1名分の料金が無料になる、というサービスです。1人分の料金で2人分の料理を味わえるのですから、お得ですね。

プレミアムカード会員だと、かなりグレードの高いお店でもエグゼクティブダイニングを使うことができるので、グルメな方には嬉しい機能だと思います。

私は、「餃子の王将」で満足するタイプなのでそれほど使用はしませんでしたが、お得なサービスなのは間違いないと思います。

銀座プレミアムラウンジ

銀座の交差点の近くに、プレミアムカード会員が無料で使用できるラウンジがあります。ラウンジでは無料でWifiや、ドリンク、スイーツなどが提供されます。

これは、銀座周辺をうろちょろする人にとっては結構便利で、個人的にも無料でWifiが使えるくつろげる場所として移動の休息地として重宝しました。

まあ、なければないで特に気にする機能では無いですが。

 

解約した理由

というように、僕は年会費分の恩恵は受けた感触があるため特に不満はなかったのですが、プレミアムカードは解約しました。

理由は以下。

ANAグローバルマイレージの制限強化

個人的に一番重宝していたのは、グローバルマイレージと呼ばれる「ダイナスカードのポイント」と「ANAマイル」を1対1で交換できるサービスでした。

(1ポイントを、1マイルに変換可能)

ダイナースプレミアムカードは基本的に100円の買い物で2ポイント貯まるため、生活費の大半をプレミアムカードで決済していると、比較的よくポイントがたまります。これをダイナースのグローバルマイレージサービスを経由してマイルに変換することで、無料で、もしくは格安で旅行に出かけることができるようになる訳です。

 

このグローバルマイレージのサービスが、突如「年間40000ポイント」までしか使用できなくなったのが、今回の解約の主な原因です。(今までは年間80000ポイント)

この辺は、「ダイナース グローバルマイレージ 改悪」で検索するといくらでも記事がヒットするので、そちらをご覧ください。

 

ブラックカードを持っていても偉ぶることはできない

別に偉ぶるためにブラックカードを所持していたのではないですが、店員の反応がどうかわるのかは人生勉強のために観察をしていました。

基本的に、反応が変わるのはそれなりのグレードのホテルの人くらいで、大半のお店では普通のカードと反応は変わりません。ダイナースクラブICカードはどうもお店のクレジット端末と相性が悪いのか、どのお店でも比較的決済処理がもたつくため、どちらかというと店員に毛嫌いされているように感じます。

まあ、カードのブランドなんかで皆の反応は変わりませんから、そんな事を期待して見栄でブラックカードを所持してもしようがないと思います。

 

送られてくる冊子が高齢層を相手にしすぎていて、何も魅力が無い。

プレミアムカード契約者には、毎月「SIGNATURE」という冊子が送られてきます。一応上品で高級な仕立てになっている本で、それなりにプレミア感のある作りになっています。この冊子のなかで、リッチなライフスタイルや、プレミアム感溢れる限定イベントの紹介などがされている、という立て付けです。

しかし中に書かれている内容が、どう考えても60歳以上を対象にしている、若い人間にとっては古臭い内容が多く、個人的には一切魅力がありませんでした。

60歳以上の人たちを相手にしているように見えるくせして、「某国民的ミュージシャン」の特別イベント(某、といっていますが、さだまさしです)みたいな案内も無く、個人的にわくわくするような魅力的な付帯サービスが乏しかったのも、解約した理由です。

さだまさしは置いとくとして、たとえばPerfumeとかサカナクションのライブの優先販売や、特別席の提供など、今風の使用者の嗜好にあうような優待があれば、今でもプレミアムカードのままだったと思います。

 

個人的には、SIGNATUREで紹介されていたイベントで、唯一興味を持てたのは、東福寺の特別拝観でしたね(桜の季節や、紅葉の季節に、ほぼ貸し切りで拝観できる)。こういうイベントに興味を持つ時点で私も相当ジジ臭い趣味ですが、 その僕ですらちょっと興味が持てない内容が多すぎでした。

 

ブラックカードを持って生活は変わったか

変わりませんでした。少なくとも私は。

まあ、クレジットカードごときで生活が変わるのは、その人の生活が味気ない証拠な気もします。

 

今なんのカードを使っているのか

秘密ですが、航空会社のマイルが溜まりやすいカードに変えました。

本来、自分が求めているものは「ポイントで旅行に行く」だったので、それを費用対効果的に良いバランスで実現できるカードに切り替えました。

 

個人的にはダイナースプレミアムカードはカードとしてそれほど悪く無いカードだとは思いますが、若者に寄り添ってない事を強く感じる事もあり、そこは今後改善してくれると良いなと思っています。

そして、僕は好奇心で契約してみましたが、カードは見栄で持つものでは無いのだろうな、と思います。意外と、皆、誰がなんのカードを使っているとか、気にしないで生きていますので。

その辺のことが肌感覚で知れたので、僕にとっては有意義な2年間でした。ありがとう、ダイナースプレミアムカード。