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魂が汚れる

「魂が汚れる」という表現を最近するようになることが多くなりました。

今まで真摯で謙虚に人に対しても物事に対しても対応していた人が、成功したり、地位や名誉、お金、権力を手に入れたりすることで、横柄になり、傲慢になり、結果として相手を不快にしたり、仕事において結果が出せなくなったり、力を失ったり、本質に辿りつけなかったり。

そんな状態に陥った人の事を「魂が汚れた人」という風に表現するようにしてます。

まあ、「魂」って言葉を使うと、なんか宗教的な話とかにつながりそうで怖いんですけどね。気持ちの在処がちょっと以前とは悪い方に変わった人、みたいな感じの意味です。

あと「汚れた(よごれた)」ものは、洗えば落ちます。一度そうなってしまっても元には戻せるという含意もあります(こびりついた汚れは落とすの大変かもしれませんが...)

 

真面目な(ように見えた)人が、たとえばマネージャーの立場に立った途端に

  • 部下に対して横柄な口を叩くようになった
  • 特定の気に入らない人に対してパワハラを行うようになった
  • 部下の手柄を自分のものにするようになった(アレ、俺がやるように言ったんすー。俺のおかげなんですー(ドヤァ ))

こんな感じに変わってしまう、なんて話は世間的には枚挙に暇がないです。幸いにも今の職場では1mmもこのような事に遭遇してないのは、本当に幸せなことです。

 

なんなんでしょうね。

たとえば、自己顕示欲が強い人は、自分を飾り自分を高めるためにはあらゆるものを利用する傾向があり、そういう人は「あきらかにお前がやったことじゃないだろ!!!」とツッコミたくなることでも「俺がやった」と言う、そういう我田引水な傾向は強い感じがします。

(前々職のCTOがそんな感じの人でした)

それでも、実力があり、余人に代えがたい能力を持っているのであれば、「やるべきことはやっている」という事でまあ「癖の強い人だな」くらいの評価で落ち着くのかもしれません。

自分に力がなく、もしくはポテンシャルはあるけれど犠牲的に他者に貢献することを放棄し、だけど地位や権威にすがりつく、これだけは何をしても死守したい、そんな状況に陥るとおかしな事になってしまうのかもしれません。

 

また少し違う話で、その組織の黎明期に多大な貢献をして、結果地位も名誉も権力もその組織の中では手に入れ、客観的に見るともうそこではやり尽くしただろうから新しいチャレンジをすれば良いのに...と思うような人が僕の観測範囲にも結構います。

そういう風に、過去の栄光を糧に、何年も同じ組織の同じポジションにとどまり続け、固執し続けている...そんな人は、概ね大別なく、昔の素晴らしかった印象が強い分「魂が汚れてしまっている」ようにも見えます。

 

僕は

  • 自己顕示欲が少ない
  • 物事に執着しない
  • 基礎的な体力、能力が他人にくらべて著しく低いので努力しないとすぐ他者に追いてかれる

という地味で淡白な性格で、本来的に無能な人間なので、そういう風に「魂が汚れる」事が無いような気もします。まあだからといって能力が高いわけでもないので「善良な無能」という質の悪い存在でしか無いのですが。

 

それでも、「◯◯さん(注:僕)もお金手に入るときっとおかしくなりますよ!」という人もあり、将来どうなるのかは僕も良く分かりません。

でも、自分の心の在処だけは、大切にして生きていきたいなとは思います。