アイ

失敗論

「失敗をすることで、人間は成長する」というような言い方を日本語では良くするけれど、個人的にはそんなことはないと思う。そもそも、大人になったあと、生物的に「成長」することなどありえない(衰えていくのみ)

あるとしたら、自分がどうありたいと思っていたのか、そしてなぜそれを得ることができなかったのか、といった、「理想の姿」と「現実」のギャップを見せつけられることにより、自分が「行うべきこと」がクリアになることかな、と思います。

 

失敗をして、その原因と理由を見つめなおして、その結果「改善したい」と思える人は、表面的には同じような失敗をしなくなります。良いケースももちろんあるけど、ただ失敗を恐れて臆病になっただけで、結果としてプラスにならないケースもあります。

 

失敗をして、その原因と理由も正確に理解しているけれど、それを変えたくないと思うときもあります。怠慢が理由だったりするときもあるけど、自分として本当に大事なものを守りたいので、今後同じような失敗をしてもよい、それでも自分を変えない、という風に決意することもあります。

 

失敗をしたくないから、自分を隠し、自分を出さずに、受け身になることもあります。それは、失敗の機会を減らせるかもしれないけど、成功の可能性も減る行為です。

 

失敗を恐れず勇敢に行動し、そのことで自分、もしくは一部の人にとってプラスになり評価されるケースもあるけど、他方の一部の人にとっては「失敗」にしか見えなかったり、不都合・不利益を与えることもあります。

 

結局のところ、人間は自分の生きたいようにしか生きられないのだと思います。毀誉褒貶的な成功・失敗もあるし、自分個人としての痛恨としての失敗もあるかもしれないけど、その都度、自分が何をしたいのか、ということを見つめ直していくことしか出来ないのだろうなと思います。